「迷惑をかけたくない」「嫌われたくない」――
そんな気持ちから、誰かに相談するのが怖かったこと、ありませんか?
私も長い間そうでした。
障害のある自分が何かを頼むと、相手に負担をかける気がしてしまう。
「これくらい自分でやらなきゃ」と無理をして、心も体もしんどくなっていました。
でも今は、相談すること、人に頼ることは決して弱さではないと感じています。
今回は、そんな私の体験を通して、
相談する力を育てるためのヒントをお伝えしたいと思います。
目次
1. 相談できなかった過去
小さい頃から私は、「人に迷惑をかけないように」と育ってきました。
障害のある自分が「助けて」と言えば、
相手の負担になる、嫌がられるんじゃないかと、自然に考える癖がついていました。
だから、ちょっと困っても「大丈夫」「できる」と答えるのがクセになっていたのです。
2. なぜ相談するのが怖かったのか
振り返ると、その根っこには「嫌われたくない」という不安がありました。
手伝ってもらうことで、「めんどくさい人」と思われないか。
何度も頼むことで、「重たい」と思われないか。
そう考えると、なかなか相談できなくなっていったのです。
3. 小さな「頼る」の練習
でも、あるとき気づきました。
「できないことはできない」と伝えた方が、
相手も関わりやすくなるということに。
例えば、大学時代、名刺を渡して「こういうことが苦手です」と伝えたとき、
友人たちはむしろ自然に声をかけてくれるようになりました。
相談することは、相手を困らせることではなく、
相手と一緒に工夫を考えるための第一歩なんだと、少しずつ実感できたのです。
4. 相手を信じる勇気
相談するためには、相手を信じる勇気も必要です。
「頼っても大丈夫」という小さな成功体験を重ねることで、
相談するハードルは少しずつ下がっていきます。
最初は小さなことからでいい。
「扉を開けてください」「これを取ってください」といったお願いから、
少しずつ心の距離を近づけていけばいいのです。
5. 支え合いは一方通行じゃない
私が学んだ一番大きなこと。
それは、支え合いは一方通行ではないということです。
相談したり頼ったりすることで、相手は自分の力を発揮できる場を得る。
そして、自分も相手のためにできることを探せる。
お互いに役割を持ち合うことこそが、支え合いなんだと思います。
6. 最後に ― 相談することは、前を向くこと
相談することは、決して弱さではありません。
それは、自分の限界を知り、
周囲と一緒に歩んでいくための強さです。
あなたが一歩「相談する勇気」を出したとき、
きっとそこに、新しい関係、新しい自分が生まれていくはずです。
一人ひとりの小さな挑戦が、
周りの人や社会全体を、少しずつ変えていく。
私もこれから、相談する力を大事に、
前を向いて生きていきたいと思います。
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