「助けて」と言えずに、ひとりで抱え込んでしまうことはありませんか?頼ることの大切さはわかっていても、「うまく言えない」「タイミングが難しい」「どう伝えていいかわからない」──そんな悩みを持つあなたへ、“頼るための小さな練習”をご紹介します。
「助けて」が言えないのは、わがままだからじゃない
「しんどいけど、誰にも言えない」──そんな思いを抱えたまま、日々を過ごしている方は多いのではないでしょうか。
私自身も、助けてほしいと感じていても「こんなこと頼んでいいのかな?」「迷惑じゃないかな?」と自分の中でぐるぐる考えすぎて、何も言えなくなってしまうことがあります。
そんなとき、自分を責めてしまう人も多いです。「自分は頼ることもできないダメな人だ」「もっとちゃんと伝えられるようにならなきゃ」と。
でも、助けてが言えないのは、わがままだからでも、弱いからでもありません。それだけ人に気を遣っていたり、過去に“伝えても助けてもらえなかった経験”があるなど、ちゃんと理由があることが多いのです。
「気づいてくれない」にモヤモヤするとき
助けてって言えないとき、心のどこかで「気づいてくれないかな」「察してくれたらいいのに」と思うこともあります。
でも実際には、どれだけ身近な人でも、困っていること・苦しい気持ちは、言葉にしてもらわないと伝わらないことがほとんどです。
私も、逆の立場になったときに実感しました。「この子、しんどそうだな」と思って声をかけても、「大丈夫です」と言われると、なかなか踏み込めない。
だからこそ、「助けて」と言葉にするのは、思っている以上に大きな一歩で、勇気のいることなんです。けれど、その一言があるだけで、世界とのつながりはグッと広がります。
“頼る”はスキル。少しずつ練習できる
「頼るのが苦手」「どう言っていいかわからない」という方にお伝えしたいのは、頼ることは“性格”ではなく“スキル”だということです。
つまり、生まれつき得意な人もいれば、苦手でも「練習して身につける」こともできるということ。
たとえば、こんな小さな練習から始めてみませんか?
- ①「○○してくれるとうれしいな」と具体的に伝えてみる
「助けてください」よりも、「○○してもらえるとすごく助かる」と伝える方が、自分も相手も楽なことがあります。 - ②「今ちょっとしんどいかも」と“予告”の形で伝える
本格的に困る前に、「最近少ししんどくて」と一言伝えるだけで、支援につながることも。 - ③ SNSやメモに書いて、後で見せる・読んでもらう
話すのが難しい人は、文章にしてみるのもおすすめ。相手に「これ読んでもらえる?」と差し出すだけでも立派な表現です。
一気に完璧に頼れるようになる必要はありません。小さく、少しずつで大丈夫です。
伝えたあとの“後悔”との付き合い方
ようやく勇気を出して「助けて」と言えたのに、相手にうまく伝わらなかったり、望んでいた反応が返ってこなかったりすると、「言わなきゃよかった」と後悔してしまうこともありますよね。
でもそれは、あなたが悪かったわけではありません。相手にも余裕がなかったり、うまく受け止められなかっただけかもしれません。
大切なのは、「伝えた自分」を否定しないこと。結果がどうであれ、あなたが自分の気持ちを言葉にして行動できたことは、本当にすごいことです。
私は、そんなときはこう思うようにしています。「今回は伝わらなかったけど、次はもう少し違う言い方をしてみよう」「伝えられた自分を、まずは褒めてあげよう」って。
あなたのSOSは、届いていい
「助けて」と言えないのは、気持ちの弱さではなく、“優しさ”や“これまでの傷つき”が関係していることが多い。
でも、それでもいいんです。助けてと言うことに慣れていなくても、小さな練習を重ねていけば、きっと少しずつ「頼っていいんだ」と思える瞬間が増えていきます。
あなたのSOSは、届いていいものです。そして、その一歩が、あなたを孤独からつなげてくれるきっかけになります。
今日すぐには言えなくても、いつか「ちょっと手伝ってもらえるかな」と言えるその日のために。今のあなたの気持ちを、まずは自分で認めてあげてください。
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