こんにちは。今日は「脳性まひ(のうせいまひ)」について、できるだけわかりやすく、少し砕けた感じでお話しします。
この障害のことを知ってる人もいれば、「名前は聞いたことあるけど、よくわからない」という人もいると思います。
当事者としての体験も交えながら、リアルな姿をお届けします。
◆ 脳性まひってなに?
簡単に言うと、「脳にちょっとしたトラブルが起きて、体をうまく動かすのが難しくなる」障害です。
多くの場合は、赤ちゃんのときに脳に何らかのダメージがあったことが原因です。たとえば、出産時に酸素が足りなかったとか、生まれる前に脳に出血があったとか、理由はさまざま。
特徴としては、歩くときにふらつく、手の動きがぎこちない、言葉が出にくい、などがあります。
でも、人によって症状は本当にバラバラ。まったく歩けない人もいれば、少し不安定だけど歩ける人もいます。
◆ 外から見てわからないこともある
たとえば、私は電動車いすを使っています。外から見たら「重度の障害」と思われることが多いです。
でも、頭の中ではめっちゃいろんなこと考えてるし、パソコンもスマホも使いこなしてます。
逆に、「見た目にはあまり障害がなさそう」に見える人もいます。
でも、実は筋肉が常に突っ張っていて、長時間座っているのがつらいとか、滑舌が悪くて誤解されやすいとか、見えない困りごともたくさんあります。
◆ 日常生活の「あるある」
● コンビニに行くのに、スロープがなくて諦めることもある
● バスの運転手さんに「リフトの使い方がわからない」と言われて乗れなかったこともある
● 初対面の人に「何歳?」より先に「何があったの?」って聞かれる(失礼だけど、悪気はないと信じてる)
こういう出来事って、障害があること自体よりも、「社会の側がまだ十分に準備できていないこと」が原因なんです。
◆ 「かわいそう」はいらない
よく、「大変ですね」とか「かわいそう」と言われます。
でも、正直それは望んでいません。
困ることは確かにあるけど…
むしろ、「どうすればこの人がもっと動きやすくなるかな?」「どんなサポートが必要かな?」って、前向きに考えてくれる人がいると、それだけで生きやすさが変わります。
◆ 共に生きるために
福祉関係者の皆さんへ。制度の枠組みだけでなく、その人自身の「やりたいこと」に耳を傾けてほしいです。
支援は「できないことの補助」じゃなくて、「生き方を一緒に考えること」だと思います。
障害者に関わったことのない人へ。
もし、街で困っていそうな人を見かけたら、「お手伝いしましょうか?」と声をかけてください。たとえ断られても、その一言がうれしいんです。
◆ 最後に
脳性まひは「特別」なことではなく、その人の要素のひとつです。
私たちはちょっとゆっくりで、ちょっと工夫が必要なだけ。
でも、夢も希望も笑いも、ちゃんとある毎日を生きています。
だから、ぜひ一度、関心をもってみてください。
それが、優しさではなく「理解」への第一歩です。
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