「ちゃんと伝えたはずなのに、どうしてわかってもらえないんだろう」
そんなふうに感じて、悔しさや悲しさ、孤独に押しつぶされそうになることはありませんか?
実は私自身、こうした思いを抱くことが多々あります。
話しても伝わらない、気持ちを汲んでもらえない。「この人には、きっとわかってもらえないんだ…」と思ってしまう瞬間は、とてもつらいものです。
今回は、そんな「わかってもらえない」と感じたときに、自分の心をどう支えればいいかを一緒に考えてみたいと思います。
わかってもらえないのは、あなたのせいじゃない
誰かに自分の気持ちや考えを伝えたとき、「うまく伝わらない」「受け止めてもらえない」と感じると、それはまるで自分の存在を否定されたような気持ちになります。
でも、本当にそうでしょうか。
相手に伝わらないのは、あなたの言葉が足りないからでも、表現が下手だからでもありません。
人は、それぞれ違う価値観や経験、感受性をもっています。
その違いがある限り、「完全にわかり合う」ことは、そもそも難しいのです。
だからこそ、「わかってもらえなかった」ときに、自分を責めないでほしいのです。
“伝わらなさ”に飲み込まれないための視点
心理学では、こうしたすれ違いを「認知のズレ」と呼ぶことがあります。
これは、同じ出来事を見ても、人によって受け取り方や意味づけが違うということを示しています。
たとえば、あなたが「困っているから助けてほしい」と思って発した言葉も、相手には「甘えている」「自分勝手」と受け取られてしまうこともある。
そのとき、まず必要なのは、「自分の伝え方が悪かったのでは?」と反省する前に、「人によって捉え方は違う」と理解しておくことです。
そう考えるだけでも、少しだけ心が軽くなります。
“わかってくれる人”は、必ずいる
「誰にもわかってもらえない」と感じたとき、世界が一気にグレーに見えてしまうことがあります。
でも本当は、“わかってくれない人”ばかりではありません。
声に出すタイミングが違っただけ。
伝えたい相手が違っただけ。
あなたのことを理解しようと耳を傾けてくれる人は、きっとどこかにいます。
だからどうか、心の扉を閉じすぎずにいてください。
いま出会っている人にわかってもらえなかったとしても、それがあなたの価値を決めることではありません。
共感されなくても、自分の気持ちは本物
気持ちを否定されたとき、人はつい「自分が間違っていたのかも」と思ってしまいます。
でも、その感情は、誰に理解されなくても確かに存在していた“あなたの本音”です。
たとえ共感されなかったとしても、その気持ちは大切にしてあげてください。
「そんなふうに感じていたんだね」と、まず自分自身が認めてあげることが、心を回復させる一歩になります。
私はいつも、ノートやスマホに「今日のもやもや」を書き出しています。
それだけでも、「あ、自分はちゃんと感じていたんだ」と気づくことができます。
まとめ:「わかってもらえない」ときこそ、自分の味方でいて
人間関係において、「わかってもらえない」と感じる瞬間は誰にでもあります。
それはあなたが未熟だからでも、伝え方が下手だからでもありません。
感じたことを、無理に「なかったこと」にしなくて大丈夫。
わかってもらえなかったときこそ、いちばんの味方でいてほしいのは“あなた自身”です。
「つらかったね」「悔しかったよね」
そんなふうに、あなたがあなたの心に語りかけてあげられたら、
きっと少しずつ、心の風通しがよくなっていくはずです。
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