こころのケア

“わかってくれる人なんていない”と思う夜に

「どうせ誰にもわかってもらえない」

そう思ってしまう夜、ありませんか?

私自身、基本的にすごくネガティブで、「きっとこの気持ちは誰にも届かない」「自分が感じているしんどさなんて、伝えたところで…」と考えてしまうことがあります。

でも、そんな気持ちを抱えているのは、あなただけじゃないかもしれません。

今回は、「誰にもわかってもらえない」と感じるとき、どう心を守ればいいのか。私自身の経験や心理学の視点も交えながら、一緒に考えてみたいと思います。

「どうせわかってもらえない」は心の防衛反応

誰かに気持ちを伝えても、うまく返ってこなかった経験があると、「もう期待するだけムダだ」と思ってしまいますよね。

実はこれ、「失望するくらいなら最初から期待しないでおこう」という、心を守るための無意識の防衛反応です。

でも、本当に「わかってくれる人が誰もいない」と言い切れるでしょうか?

もしかしたら、返し方が下手なだけかもしれないし、気づいていないだけかもしれません。

閉じた心は、相手のあたたかさも見えにくくしてしまいます。

「わかってもらえないかもしれないけど、伝える」勇気

「わかってほしい」と思えば思うほど、返ってくる反応に期待してしまいます。

でも、実際は相手に完璧な共感を求めるのは難しいこともありますよね。

だからこそ、

「わかってもらえないかもしれないけど、それでも伝える」

という姿勢が、あなた自身の心を守る一歩になるのです。

伝えたことそのものに意味がある。

「わかってくれなくて当然。でも、今の自分の気持ちはこうなんだよ」

そう伝えられたら、それはもう立派な自己表現です。

「ひとりじゃない」と思えるつながりを、自分から探す

「誰もわかってくれない」と思ってしまうと、つい殻にこもってしまいがちです。

でも、そういうときこそ、ほんの少しだけ外の世界に手を伸ばしてみてほしい。

信頼できる人にLINEを送ってみる、SNSで共感できる投稿を探してみる、カウンセラーや支援者の力を借りてみる。

完璧にわかってもらわなくてもいい。

「ちょっとだけ、気持ちを置かせてもらえる場所」があることが、心の支えになります。

わかってもらえないことは、あなたの価値とは無関係

どれだけ頑張っても、どれだけ丁寧に説明しても、

「わかってくれない人」はいます。

でも、それはあなたがダメなわけじゃありません。

あなたが悪いわけでも、価値がないわけでもない。

人には相性がありますし、「今はその人にとって受け止める余裕がなかった」だけかもしれません。

あなたの気持ちがわかってもらえなかったとしても、あなたの気持ちが“間違っている”わけじゃない。

どうか、自分の感情の存在を否定しないであげてください。

まとめ:「わかってもらえない」と感じるあなたへ

「どうせ誰にもわかってもらえない」

そんな気持ちになるとき、心はとても疲れています。

私も、何度もそんな夜を過ごしてきました。

でも、少しずつ「全部をわかってもらうことがゴールじゃない」と思えるようになって、気持ちが軽くなった気がします。

“完全な理解”より、“心を向けてくれる誰か”を見つけること。

それだけでも、心はだいぶ違うものです。

わかってもらえないと感じる夜に、この文章が少しでも心のよりどころになりますように。

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