AIで文章を整えると、たしかに読みやすくなります。
でもその一方で、「うまくなった気はするのに、なんだか自分の文章じゃない」と感じることはありませんか?
言いたいことは入っている。形も整っている。けれど、読んだときに少しだけよそ行きで、体温が下がったように感じる。そんな違和感は、AIを使って文章を書く人なら、わりと自然に出てくるものだと思います。
これは、AIの使い方が間違っているからではありません。むしろ、文章を大事にしているからこそ気づく違和感です。今回は、脳性麻痺の当事者として電動車椅子で一人暮らしをしながら、暮らしに役立つ情報を発信している私が、AIで整えた文章に「自分の言葉」を戻すための整え方を3つに分けて解説します。この記事を読むと、読みやすさを保ちながら、自分らしさも残しやすくなります。
目次
- AIには整えてもらい、自分は芯を残す
- 「よく言えた文章」より「自分が言う文章」に直す
- 最後に声に出して読んでみる
1.AIには整えてもらい、自分は芯を残す
結論から言うと、AIに全部を書かせようとすると、自分らしさは薄くなりやすいです。
AIは、文章を読みやすくしたり、順番を整えたり、言い回しをきれいにしたりするのが得意です。総務省の初心者向け教材でも、生成AIは活用場面や注意点を理解しながら使うことが大切だと案内されています。つまり、AIは便利ですが、何を任せて何を自分で持つかを分けて使うほうがうまくいきます。総務省「生成AIはじめの一歩」
おすすめなのは、
- 結論
- 実体験
- いちばん伝えたい気持ち
この3つは自分で持っておくことです。
たとえば、「私はこう感じた」「こうすると続けやすかった」「ここは少ししんどかった」といった部分です。ここが自分の言葉で残っていると、文章全体が整っていても、ちゃんと自分の文章になります。
2.「よく言えた文章」より「自分が言う文章」に直す
AIが整えた文章は、きれいです。ですが、きれいな文章がいつも自分らしいとは限りません。
ときどきAIは、少し立派すぎる言い回しや、やけに整いすぎた表現を出してきます。読む分には悪くないのですが、自分が普段言わない言葉ばかり並ぶと、文章が少し借り物っぽくなります。IPAのガイドラインでも、生成AIは便利である一方、出力をそのまま使わず、確認しながら使うことが大切だと示されています。IPA 独立行政法人情報処理推進機構「テキスト生成AIの導入・運用ガイドライン」
そんなときは、「うまい言い方」より「自分が本当に言いそうな言い方」に戻すのがおすすめです。
たとえば、
- 「有用性が高い」→「役立ちやすい」
- 「実行に移す」→「やってみる」
- 「精神的負担が軽減される」→「気持ちが少しラクになる」
このくらいで十分です。
文章は、試験の模範解答ではありません。読んだ人が「この人が本当に話している感じがする」と思えるほうが、ずっと届きます。
3.最後に声に出して読んでみる
自分らしさがあるかどうかは、目で読むだけだと分かりにくいことがあります。そんなときに効くのが、最後に声に出して読んでみることです。
厚生労働省は、もやもやした気持ちは紙やスマホに書き出すことで、悩みを客観的に見やすくなり、新しい選択肢にも気づきやすくなると紹介しています。文章も同じで、外に出してみると、違和感に気づきやすくなります。厚生労働省「今の気持ちを書いてみる」
声に出して読んでみて、
- ここだけ急に固い
- この言い方は自分っぽくない
- 少し説明しすぎている
と感じたら、そこが直しどころです。
私は、文章を整える最後の段階で、「人にそのまま話しても変じゃないか」をよく見ます。少し口に出してひっかかるところは、たいてい読んだ人にも少しひっかかります。逆に、すっと読める文章は、だいたい自分の中でも無理がありません。
まとめ
AIで文章は整ったのに、自分らしさが消えた気がするときは、失敗ではありません。
整える力と、自分の言葉を残す力の、ちょうど間を探している途中です。
大切なのは、
- AIには整えてもらい、自分は芯を残すこと
- よく言えた文章より、自分が言う文章に直すこと
- 最後に声に出して読んでみること
この3つです。
AIは、文章をきれいにするのが得意です。
でも、誰の言葉として出すかを決めるのは、やっぱり人です。整っていることと、自分らしいこと。その両方を少しずつ残していくと、文章はぐっと自然になります。












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