「そんなつもりじゃない」と言われたあと、言い返しにくいのに、なぜか気持ちだけが重く残る。そんなことはありませんか。
結論を先に言うと、相手に悪気がなかったことと、自分が傷つかなかったことは別です。
ここを分けて考えられるようになると、モヤモヤに飲まれにくくなります。大事なのは、白黒を急いで決めることではなく、自分の気持ちを置き去りにしないことです。気持ちは宅配便ではないので、「不在票のまま放置」で片づきません。ちゃんと受け取る必要があります。 Source
目次
- なぜ「そんなつもりじゃない」でモヤモヤするのか
- 傷ついた気持ちを置き去りにしない考え方3つ
- すぐ使える伝え方
- まとめ
なぜ「そんなつもりじゃない」でモヤモヤするのか
この言葉が苦しいのは、出来事そのものより、自分の受けた痛みが小さく扱われたように感じるからです。
「そんなつもりじゃない」は、相手の説明としては本当かもしれません。けれど、それがそのまま「だから気にしなくていいよ」になるとは限りません。感情を軽く否定されたように感じる経験は、前向きな気持ちを弱め、ストレスを強く感じやすくすることがあると示されています。 Source
また、わかってもらえない感覚が続くと、人は「自分の受け取り方が変なのかな」と自分を責めやすくなります。でも、相手の理解と自分の価値は別です。わかってもらえないことがあっても、自分の感じたことまで無かったことにしなくて大丈夫です。 Source
傷ついた気持ちを置き去りにしない考え方3つ
1.「意図」と「影響」は別ものと考える
相手に悪意がなかったとしても、こちらが傷つくことはあります。
たとえば、足を踏んだ人が「踏むつもりじゃなかった」と言っても、足が痛かった事実までは消えません。同じように、言葉でも「つもり」と「受けた痛み」は別に扱ってよいのです。ここを分けるだけで、自分の感覚を守りやすくなります。 Source
2.その場で結論まで出さなくていい
「じゃあ私が悪いの?」「気にしすぎ?」と、その場で答えを急ぐと、余計にぐるぐるしやすくなります。
考えすぎてしまうときは、「止める」より「少し距離を取る」ほうが現実的です。いったん会話を終えて、あとで整理する。これは逃げではなく、心の交通整理です。 Source
3.「事実」「気持ち」「お願い」を分けて伝える
落ち着いてから伝えるなら、全部まとめてぶつけるより、3つに分けると伝わりやすいです。
事実「さっきこう言われた」
気持ち「私は少し傷ついた」
お願い「次はこう言ってもらえると助かる」
Mayo Clinicも、自分の考えや気持ちを相手を責めすぎずに伝える方法として、Iメッセージのような伝え方を勧めています。短く、はっきり、でもけんか腰にしない。これがいちばん実用的です。 Source
すぐ使える伝え方
たとえば、こんな言い方が使えます。
- 「悪気がなかったのは分かります。でも、私は少し傷つきました」
- 「責めたいわけではないのですが、あの言い方はしんどく感じました」
- 「受け取り方の問題だけにせず、少しだけ聞いてもらえると助かります」
- 「今すぐ結論は出せないので、少し整理する時間をください」
言葉が出てこないときは、まず書き出すのもおすすめです。厚生労働省も、気持ちを書くことで悩みと距離が取れ、焦りがやわらぐと紹介しています。紙でもスマホでも大丈夫です。頭の中の混線を、いったんメモ帳に避難させるイメージです。 Source
まとめ
「そんなつもりじゃない」と言われてモヤモヤするときは、相手を悪者にする必要も、自分が我慢して終わらせる必要もありません。
覚えておきたいのは、次の3つです。
- 相手の意図と、自分が受けた痛みは別もの
- その場で白黒を決めなくていい
- 事実・気持ち・お願いを分けると伝えやすい
もし、こうしたモヤモヤが重なって一人では整理しきれないときは、誰かに話すことも大切です。厚生労働省の「こころの耳」も、つらい思いを言葉にすることを勧めています。抱え込まないことは、弱さではなく、ちゃんとした対処です。 Source
参考文献・参照先
- カケル∞|【“分かってもらえない”と感じたとき】自分を守るための考え方3つ
- カケル∞|【考えすぎてしまうとき】頭の中から少し離れるための3つの方法
- 厚生労働省|今の気持ちを書いてみる
- 厚生労働省 こころの耳|つらい気持ちを抱えている方へ
- PMC|Perceived Emotion Invalidation Predicts Daily Affect and Stressors
- Mayo Clinic|Being assertive: Reduce stress, communicate better
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