朝、やることは分かっているのに、なぜか手がつかない。そんなことはありませんか?
頭の中では「これもやらなきゃ、あれも進めなきゃ」と分かっているのに、体も気持ちも少し重くて、最初の一歩が出にくい。こういう朝は、怠けているわけでも、気合いが足りないわけでもありません。むしろ、ちゃんと生活や仕事を回そうとしている人ほど起こりやすいことだと思います。
大事なのは、朝から完璧に走り出すことではなく、最初の動きを軽くして、流れに乗りやすくすることです。今回は、脳性麻痺の当事者として電動車椅子で一人暮らしをしながら、暮らしに役立つ情報を発信している私が、手がつかない朝に役立つ整え方を3つに分けてお話しします。
目次
- まずは頭の中を全部出して、優先順位をしぼる
- 重要なことは自分の記憶だけに任せない
- 進んだことが見える形と、小さなごほうびを作る
1.まずは頭の中を全部出して、優先順位をしぼる
結論から言うと、朝に手が止まりやすいときほど、最初に「何をやるか」を頭の中だけで決めようとしないほうがラクです。
私はプライベートでは、ほぼ日手帳に今日やりたいことをいったん全部書き出して、そのあと1〜3までの優先順位をつけています。こうすると、「やることが多すぎる朝」から、「今日はまずこの3つを見る朝」に変わります。全部を同じ重さで抱えると、それだけで朝の気力が減りますが、順番が見えるだけで、だいぶ動きやすくなります。
厚生労働省も、もやもやした気持ちは紙やスマホに書き出すことで、悩みと距離を取って客観的に見られるようになり、落ち着いて物事を考えやすくなると紹介しています。書くことは、気持ちの整理だけでなく、朝の段取りを軽くする助けにもなります。厚生労働省「今の気持ちを書いてみる」
2.重要なことは自分の記憶だけに任せない
朝に動けなくなる理由のひとつは、「忘れたら困ること」を頭の中で持ち続けてしまうことです。これが地味に重いです。人の頭は、考える場所としては優秀ですが、置きっぱなしの倉庫としては、あまり向いていません。
私は、重要なことについてはアレクサにリマインド登録をしています。これをやっておくと、「忘れないように覚えておかなきゃ」という負担が少し減ります。思い出す役目を自分ひとりで抱えなくてよくなるからです。
厚生労働省は、こころと体のセルフケアとして、その日の気分や体調に合わせてメニューを選ぶことが大切だと案内しています。しんどい朝に必要なのも同じで、「全部を自力で思い出しながら進める方法」ではなく、その日の自分でも回しやすい仕組みに寄せることだと思います。厚生労働省「こころと体のセルフケア」
また、朝に気持ちが重いときは、腹式呼吸のように、まず少し呼吸を整えるのも役立ちます。厚生労働省は、不安や緊張が強いときは、深い呼吸を意識することを勧めています。いきなり頑張って動こうとするより、息を整えてから一つ選ぶほうが、意外と前に進みやすいです。厚生労働省「腹式呼吸をくりかえす」
3.進んだことが見える形と、小さなごほうびを作る
朝に動き出しやすくするには、「やること」だけでなく、「進んだことが分かる形」を作るのも大事です。人は、前に進んでいる実感があると、少しだけ動きやすくなります。
私は、実施したら手帳に☑を入れたり、メールソフトのタスクリストから消したりして、進捗を見える形にしています。これだけでも、「まだこんなに残っている」ではなく、「これだけ進んだ」と見えやすくなります。小さなことですが、朝の重さにはかなり効きます。
さらに、「これが終わったらチョコを食べる」といった小さなごほうびも作っています。大きな目標ではなく、目の前の一歩に小さな楽しみをつける感じです。朝は、理屈だけでは動きにくい日があります。そんな日は、少し実務的に、少し甘やかすくらいでちょうどいいのだと思います。チョコ一粒で人生は変わらなくても、朝の最初の一歩くらいなら、意外と助けてくれます。
まとめ
やることはあるのに手がつかない朝は、意志が弱いからではありません。やること、忘れたくないこと、気持ちの重さが、朝にいっぺんに集まっているだけです。
大切なのは、
- 頭の中を全部出して、優先順位をしぼること
- 重要なことは自分の記憶だけに任せないこと
- 進捗の見える形と、小さなごほうびを作ること
この3つです。
朝から完璧に回らなくても大丈夫です。少し書く、少し任せる、少しほめる。そのくらいの整え方でも、一日の動き出しはずいぶん軽くなります。













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