人間関係・コミュニケーション

【第4回|当事者×支援者の実体験】

「“ちゃんと説明できない自分”が、いちばん苦しかった理由3つ

― 人に伝えられない苦しさを抱えて働いてきたあなたへ ―


リード文

「どう説明すればいいのかわからない」
「言葉にしようとすると、頭が真っ白になる」
「うまく話せない自分が、悪いのだと思ってしまう」

そんな経験はありませんか。

私はこれまで、対人援助の現場で働きながら、
**“支援する側”でありながら、“自分のことはうまく説明できない側”**でもありました。
困っているのに、理由を整理して伝えられない。
そのことが、仕事そのものよりも、いちばん苦しかったのです。

この記事では、
なぜ「ちゃんと説明できない自分」が、ここまで私たちを追い詰めてしまうのかを整理し、
説明できなくても、自分を責めなくていい理由を、体験をもとにお伝えします。

この記事を読み終えたとき、
「説明できなかった自分」を少しだけ、違う目で見られるようになるはずです。


目次

  1. 「説明できない=ダメ」という前提があった
  2. 説明しようとするほど、苦しくなっていった
  3. 私自身が、言葉にできなかった経験
  4. ちゃんと説明できなかった本当の理由
  5. 説明できなくても、自分を守る考え方
  6. まとめ:言葉にならない苦しさにも、意味がある

1. 「説明できない=ダメ」という前提があった

職場では、よくこんな場面があります。

  • 困っている理由を聞かれる
  • 不調の原因を説明するよう求められる
  • 「具体的に言うと?」と問い返される

そのたびに、
「ちゃんと説明できない自分はダメなんだ」
そんな前提が、心のどこかに積み重なっていきました。

特に、真面目な人ほど、
説明できないこと=努力不足
説明できないこと=理解力が足りない
と、自分に向けてしまいがちです。


2. 説明しようとするほど、苦しくなっていった

結論から言うと、
説明しようとすればするほど、私は苦しくなっていきました。

理由は単純で、

  • 感情が整理されていない状態で言葉を求められる
  • 正解の言い方を探してしまう
  • 相手の反応を気にしすぎてしまう

からです。

「ちゃんと説明しなきゃ」という意識は、
本来守るべき自分の感覚を、後回しにしてしまいます。


3. 私自身が、言葉にできなかった経験

福祉の現場で働いていた頃、
私は人の話を聞き、整理し、言葉にする役割を担っていました。

それなのに、
自分のしんどさだけは、うまく言葉にできなかった。

「何がつらいの?」と聞かれても、
答えは曖昧で、途中で言葉が止まる。
説明できない自分が情けなくなり、
「もう大丈夫です」と話を終わらせてしまうこともありました。

今思えば、
説明できなかったのは、能力の問題ではなく、
余裕がなかっただけだったのだと思います。


4. ちゃんと説明できなかった本当の理由

結論から言うと、
説明できなかったのは、自分を守る余白がなかったからです。

  • 感情が限界に近かった
  • 安心して話せる状態ではなかった
  • 「わかってもらえない前提」があった

この状態で、
きれいに整理された説明ができる人はいません。

説明できなかったことは、
限界が近づいているサインでもありました。


5. 説明できなくても、自分を守る考え方

私が今、大切だと思っているのは、この考え方です。

「説明できない」
=「怠けている」でも「甘えている」でもない

説明できないときは、
まだ言葉になる前の段階にいるだけ。

  • 今は整理できていない
  • 今は話す余裕がない
  • 今は言葉にしなくていい

そう考えるだけで、
自分を責める必要はなくなります。


6. まとめ:言葉にならない苦しさにも、意味がある

ちゃんと説明できなかった自分は、
何も間違っていません。

それは、

  • 心が限界に近づいていた
  • 無理を重ねてきた
  • これ以上は危ないというサイン

だったのかもしれません。

もし今、
「説明できない自分がいちばんつらい」と感じている人がいたら、
こう伝えたいです。

言葉にならない苦しさにも、ちゃんと意味があります。

無理に説明しなくてもいい。
まずは、自分の感覚を疑わないところからで大丈夫です。

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