相談支援

【福祉の相談先が分からない時】最初の窓口を迷いにくくする考え方3つ

「何か困っている。でも、どこに相談したらいいか分からない。」

福祉の話って、ここで急にややこしくなりがちです。
市役所、相談支援事業所、基幹相談支援センター。名前は聞くけれど、正直、最初から全部わかる人はそんなにいません。

しかも、こちらは「窓口の種類を勉強したい」のではなくて、「今の困りごとをどうにかしたい」わけです。
なので、最初から完璧に見分けようとしなくて大丈夫です。

結論から言うと、覚えるのは3つだけで十分です。
まずは入口の窓口に行くこと。話がごちゃごちゃしていたら整理してくれる窓口を使うこと。内容がはっきりしている時は専門の窓口につなぐこと。

厚生労働省も、障害のある人への相談支援は、身近な市町村を中心に行っていると案内しています。厚生労働省

目次

  1. まずは「入口の窓口」に行く
  2. 話がこんがらがっていたら「整理してくれる窓口」を使う
  3. 相談内容がはっきりしている時は「専門の窓口」に分ける

1. まずは「入口の窓口」に行く

最初に迷ったら、市区町村の障害福祉窓口に相談するのが基本です。

厚生労働省は、障害のある人が地域で生活していくための相談支援を、身近な市町村を中心に実施していると示しています。さらに、障害福祉サービスの利用手続きも、基本は「相談・申し込み」から始まる流れになっています。厚生労働省 厚生労働省

つまり、最初の一歩としては、
「こういうことで困っているんですが、どこに相談したらいいですか」
と市区町村に持っていくので十分です。

たとえば、車椅子で暮らしていて、

  • 外出がしんどくなってきた
  • ヘルパーを使えるのか知りたい
  • 家の中で動きづらい
  • 一人暮らしの負担が増えてきた

こういう状態でも、制度名を言えなくて大丈夫です。
むしろ、最初は制度名より生活で何が困っているかの方が大事です。

相談は、きれいに整理してから行くものではありません。
整理するために行くものです。
困りごとは、少し散らかったまま持って行って大丈夫です。厚生労働省

2. 話がこんがらがっていたら「整理してくれる窓口」を使う

困りごとが一つだけならまだ分かりやすいのですが、実際の生活はそう単純ではありません。

移動のこと、家事のこと、仕事との両立、お金の不安、人に頼るしんどさ。
こういうものは、だいたいセットで来ます。なかなか親切です。来なくていいのに。

そんな時に頼れるのが、相談支援事業所や基幹相談支援センターです。

厚生労働省は、一般的な相談に応じて、必要な情報提供やサービス利用支援、権利擁護の援助まで行う仕組みがあることを示しています。また、基幹相談支援センターは、地域の相談支援の中核として、総合的・専門的な相談支援を行う役割があるとしています。厚生労働省 厚生労働省

ここでのコツは、
「この制度を使いたいです」
ときっちり言うより、
「暮らしのどこで止まっているか」
を話すことです。

たとえば、

  • 通院のたびに消耗しすぎる
  • 買い物の段取りだけで疲れる
  • 相談先を調べる元気がもうない
  • 一人で回している生活がギリギリ

こういう言い方で十分です。

制度はパーツですが、生活は丸ごとです。
だから、相談も最初は丸ごとでいいんです。
そこから交通整理していくのが、相談支援の大事な役目です。厚生労働省 厚生労働省

3. 相談内容がはっきりしている時は「専門の窓口」に分ける

一方で、困りごとの内容によっては、最初から専門窓口の方が話が早いこともあります。

たとえば、

  • 障害があることを理由に利用を断られた
  • 必要な配慮をお願いしたのに、理由なく断られた
  • これは差別かもしれないと感じた

こういう時は、障害者差別解消法に関する相談窓口が関係してきます。

内閣府のつなぐ窓口は、障害者差別解消法に関する質問に答えたり、差別や合理的配慮に関する相談を、自治体などの適切な窓口につないだりするための窓口です。何でもここに相談する窓口ではありませんが、差別や合理的配慮の話かもしれない時の専門ルートとして覚えておくと便利です。内閣府

つまり、窓口選びは難しい試験ではなくて、ざっくりこう考えれば十分です。

迷ったら市区町村。
話が複雑なら相談支援。
差別や合理的配慮なら専門窓口。

この3本で考えるだけで、かなり迷いにくくなります。
全部を知ってから相談するのではなく、相談しながら必要な窓口に近づいていくイメージです。

福祉制度は、ときどき入口が見えにくいです。
でも、こちらまで見失わなくて大丈夫です。
地図が少し雑でも、最初の一歩が合っていれば、案外ちゃんと前に進めます。

まとめ

福祉の相談先が分からない時は、最初から完璧に見分けなくて大丈夫です。

  • 迷ったら、市区町村の障害福祉窓口に行く
  • 話がごちゃごちゃしていたら、相談支援事業所や基幹相談支援センターで整理してもらう
  • 差別や合理的配慮の相談なら、専門窓口につなぐ

この3つを覚えておくだけで、かなり動きやすくなります。

福祉の相談は、正しい窓口名を当てるゲームではありません。
困りごとを一人で抱え込みすぎないための仕組みです。
だから、「こんなことで相談していいのかな」と思う段階でも、もう十分に相談していいタイミングです。

参考文献・参照先

【電動車椅子で暮らしていると、災害時の移動がいちばん気がかりなとき】一人暮らしで先に考えておきたい備え3つ前のページ

【市役所に相談したい時】最初に伝えると話が早くなること3つ次のページ

関連記事

  1. 相談支援

    【福祉の相談で「うまく説明できません」となる時】短く伝わる話し方3つ

    「相談したいことはあるのに、うまく説明できない。」これ、かなりありま…

  2. コミュニケーション

    【支えているつもりなのに、本人を急かしてしまうとき】ペースを守る関わり方3つ

    「早くしたほうがいい」「今のうちに進めたほうが楽になる」――そう思っ…

  3. 相談支援

    【計画相談って何をするの?と思った時】ざっくり分かる考え方3つ

    「計画相談って言われたけど、結局なにをするの?」この言葉、福祉サービ…

  4. 支援者に伝えたいこと

    【支えたい気持ちが強すぎて、先回りしすぎてしまうとき】本人の力を残す関わり方3つ

    「困る前に動いたほうがいいと思って、つい先にやってしまう」「助けたい…

  5. 相談支援

    【福祉の相談で「相談先を調べるだけで疲れる時」】最初の一歩を軽くする考え方3つ

    「相談したい気持ちはある。でも、相談先を調べるところでもう疲れる。」…

  6. 相談支援

    【福祉の相談で「待っているうちに気持ちがしぼんでしまう時」】動き直しやすくする整え方3つ

    福祉の相談をしたあと、返事を待っているうちに、最初に出した勇気までし…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

CAPTCHA


  1. コミュニケーション

    【できることを増やしたいのに、失敗させるのがこわいとき】支えながら任せる考え方3…
  2. 障がい者との関わり方

    “気をつかわせてしまう”が怖かった ― 距離のとり方に悩んだあの頃
  3. 働き方

    “抱え込んでしまう”あなたへ。力を抜いて働くためのヒント
  4. 医療

    【通院の予定がある日に災害が起きたらと思うと落ち着かないとき】一人暮らしで決めて…
  5. 制度活用

    支援をうまく使える人の考え方3つ
PAGE TOP