人に助けてもらったあと、「ちゃんとお礼を言えなかったかも」「もっと気の利いた返し方があったかも」と、あとから気になってしまうことはありませんか?
助けてもらえたこと自体はありがたいのに、そのあとで自分の言葉や態度を何度も思い返してしまう。頼る前だけでなく、頼ったあとまで気をつかって疲れてしまう。こういうことは、まじめな人ほど起こりやすい気がします。
でも、お礼は“満点の返し方”をしないといけないものではありません。大事なのは、立派な言葉よりも、気持ちが少しでも届く形にすることです。厚生労働省は、つらいときは一人で我慢しないことや、その日の気分や体調に合わせて無理のないやり方を選ぶことを勧めています 厚生労働省
頼ることも、お礼を返すことも、完璧さより続けやすさのほうが大切なのだと思います。
今回は、頼ったあとに、うまく感謝を返せなかったと気になるときに、気持ちを伝えやすくする整え方を3つ紹介します。この記事を読むことで、「お礼が足りなかったかも」という気持ちを少し軽くしながら、自分に合う伝え方を見つけやすくなるはずです。
目次
- 感謝は「長く上手に」より「短く早く」でいい
- うまく言えなかった気持ちは、あとから整えて伝えていい
- その場で迷いやすい人ほど、定型文を持っておくと楽になる
1. 感謝は「長く上手に」より「短く早く」でいい
感謝がうまく伝えられなかったと気になるとき、多くの場合は「もっとちゃんとした言葉で返すべきだった」と考えています。でも実際には、長くて立派なお礼より、短くても早く届くお礼のほうが、相手には伝わりやすいことも多いです。
たとえば、
- ありがとうございます、助かりました
- 本当にありがたかったです
- ひとまずお礼だけでも伝えたくて
このくらいでも十分です。気の利いた表現でなくても、気持ちがこもっていれば、それはちゃんとお礼になります。
厚生労働省は、つらいときに一人で我慢しないことも大切だと案内しています 厚生労働省
つまり、助けを借りること自体がまず大事であって、そのあとに自分を追い込みすぎる必要まではありません。お礼まで“作品”にしようとするとしんどくなるので、「短くても伝える」を合格にしたほうが、関係も自分の気持ちも楽になります。
2. うまく言えなかった気持ちは、あとから整えて伝えていい
その場ではうまく言えなくても、あとから伝えて大丈夫です。ここを自分に許せるようになると、感謝のハードルはかなり下がります。
たとえば、助けてもらった直後は余裕がなくて一言しか言えなかったとしても、少し落ち着いてから
「この前は助けてくださってありがとうございました。あのとき余裕がなくて、ちゃんとお礼を言えなかったのが気になっていました」
と伝えれば、それで十分です。むしろ、あとからでも気持ちを言葉にしたほうが、丁寧に伝わることもあります。
厚生労働省は、もやもやした気持ちを紙やスマホに書くことで、悩みと距離をとり、落ち着いて考えやすくなると説明しています 厚生労働省
つまり、「ちゃんと返せなかったかも」と気になるときは、その気持ちを一度書き出してから整えるとよいのです。
たとえば、
- 何をしてもらったか
- そのとき本当はどう感じていたか
- 今から何を伝えたいか
この3つを書くだけでも、言葉はかなり作りやすくなります。感謝は“その瞬間だけ”のものではなく、あとからでも育てて渡せるものだと思います。
3. その場で迷いやすい人ほど、定型文を持っておくと楽になる
感謝を伝えるのが苦手な人は、気持ちがないわけではなく、その場で言葉を組み立てるのに時間がかかることが多いです。だから、よく使うお礼の形をあらかじめ持っておくと、かなり楽になります。
たとえば、こんな定型文です。
- ありがとうございます。とても助かりました
- ご対応いただき、ありがとうございました
- ひとまずお礼だけでもお伝えしたくて、ご連絡しました
- ご無理のない範囲で助けていただけて、本当にありがたかったです
この形があると、その場で全部を考えなくてすみます。気持ちを軽くするための杖みたいなものです。杖を使うと歩き方が下手になるのではなく、歩きやすくなるのと少し似ています。
厚生労働省の「こころの耳」では、電話、SNS、メールなど、相談の入口が複数用意されています こころの耳
これは、「自分に合う形を使ってよい」という考え方でもあります。感謝の伝え方も同じで、毎回ゼロから考えなくて大丈夫です。自分が使いやすい形を持っておくことは、不器用ではなく、実用的な工夫です。
まとめ
頼ったあとに、うまく感謝を返せなかったと気になるときは、
- 感謝は短く早くでいいと考える
- その場で言えなかったら、あとから整えて伝える
- 迷いやすいなら、使いやすい定型文を持っておく
この3つを意識すると、気持ちを伝える負担が少し軽くなります。
お礼は、完璧な文章力のテストではありません。少し不格好でも、「助かりました」「ありがたかったです」が届けば、それで十分に意味があります。
頼ることが苦手な人ほど、お礼まで背負いすぎてしまいますが、助けてもらったあとに必要なのは、自分を責める反省会より、気持ちを渡しやすい形をひとつ持つことなのだと思います。
参考文献・参照先
- 厚生労働省「こころと体のセルフケア」
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/youth/stress/self/index.html - 厚生労働省「今の気持ちを書いてみる」
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/youth/stress/self/self_02.html - 厚生労働省「こころの耳」
https://kokoro.mhlw.go.jp/











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